育て方

レモンマートルはオーストラリアのクイーンズランド州が原産なので、年間を通して暖かい所で生まれました。
冬場、どんなに寒くなっても氷点下になることは無いそうです。
それに比べ日本は沖縄は別にして、氷点下を下回ることもありますので、日本で育てるには少し気を使う必要があります。

レモンマートルは光線を好み、寒さは苦手な植物だと覚えておいてください。
その為に心がけることが2つあると思います
その一つは紫外線のよく当たる所においてあげることが必要です
もう一つは、寒い時期は水をあまり欲しがらなくなるという事です。
この二点をを頭において管理してください。



室内で育てるポイント

第一は
出来るだけ紫外線の当たる所に置くことです

第二は
水の与え方です。

普段、朝起きて植物に水を与えるのが習慣に成ってはいませんか?
でも、もしかしたら植物は水を欲しがっていないかもしれませんよ。
冬の寒い部屋の中で暮らしている植物が水を欲しがっているでしょうか
鉢土がまだ湿ってはいませんか?
私達人間だって寒い時期は水分の補給量は夏の時期とは比べ物にならないほど少ないですよね。
植物も同じなのです。

 レモンマートルに水を与えるタイミングの見極め方
それは、鉢土に水分が不足してくると葉が萎れてきます

それが、レモンマートルが水を欲しがっているサインです
そこで、たっぷり水を与えてください。
部屋の中は、明るい所でも屋外の光の量とは比べ物にならないくらい光線量が少ないのです。
ですから、夏でも意外と水を欲してない事があるのです。
そこで、その見極めが一目でわかる方法は

葉が萎れてきたら水を与える

これだけです、簡単でしょ。


この動画は、水分不足で葉が萎れてしまったレモンマートルに水をたっぷり与えて
時間経過とともに元の様に蘇っていく様子を動画にまとめてみました
ここまで、萎れさせる必要はありませんが、レモンマートルが乾燥に強い植物だという事は
お分かり頂けるのではないでしょうか


 園芸分類  常緑樹
 樹高  10m以上成長する
 耐寒性  0℃を下回らなけば生きられる
 耐暑性  40℃位でも平気で育つ
 光  光を好む植物です
 開花時期  6月から7月頃
 播種  種を蒔いても、ほとんど発芽しない
 挿し木  5月から6月頃が良い
 植え替え  4月から10月頃までに行う
 肥料  4月から10月の間に2ヶ月間隔で施肥



レモンマートルの花について

温室のような生育しやすい環境で育てると、
栄養成長(樹を成長させる)から
生殖成長(新芽を花芽に切り替えて花を咲かせる)
に切り替わらない事があり、花が咲かない事がよくあります

(これは、シナモンマートルについても同じことがいえます)


肥料について

室内で育てる場合
有機質肥料(菜種油粕、魚粕粉末、骨粉、動物糞堆肥)などは、ウジ虫などが発生したりするので、
化成肥料の方が向いていると思います


屋外で育てる場合
有機質肥料でも化成肥料でも、どちらでも構いません


肥料成分について
窒素−5、リン酸−5、カリ−5位の成分の低い肥料の方が根に障害を起こしにくいと思います。
 

病害虫について
病気について
私が育ててみた限り、病気による被害は無かったので心配はいりません

害虫について

葉トジ虫


アブラムシ


カイガラムシ


コガネムシの幼虫

などが寄生します
しかし、寄生することによりレモンマートルが枯れてしまうことはありませんでした。
それは、レモンマートルに含まれているシトラールという成分に由来しています
つまり、シトラールは虫が嫌う成分らしく、それを身につけることにより害虫から身を守ることが出来るように成ったのです。
ただ、
私の農園では農薬による駆除はしています、成分の影響で途中で食害を辞めてしまうのですが、それでも多少は葉を食害されてしまうしカイガラムシやアブラムシは黒い糞を葉に付着させてしまい見栄えが悪くなって観賞用価値が落ちてしまうからです、でも皆さんは害虫が寄生しても放っておいて大丈夫だと思います、気になるようでしたらピンセットなどで取り除いてあげてください。



この葉に付着している白い模様は農薬ですか?

とよく聞かれますが

これはよく言われる水垢で石灰(炭酸カルシウム)などのミネラルです

農薬ではありません。




下葉が枯れ落ちてきた


鉢植えのレモンマートルの下葉がポロポロと落ちてきたのは何故ですか?
それは、樹が大きくなるとそれに伴い根も伸びていこうとするのですが、鉢から出て根を伸ばすことが出来ない為に
下葉を切り落として生き抜こうとしているのです。
ですから、下葉が落ちてきたり葉が黄色く色あせてきたら根詰まりを起こしていると考えて、
2周り位大きな鉢に植え替えてあげるか、露地に植えてあげてください。
(初めから露地に植えようと考えている方は4月頃に植えてあげて、外の環境に馴染ませ冬をむかえさせてあげてください)

レモンマートルの剪定の方法
アメブロで解説しているのでご覧ください

https://ameblo.jp/remonmaatoruman/entry-12067463227.html

私の農園では春に露地に植えたレモンマートルを、
冬が来る前に剪定して鉢植えかえて温室に取り込んでいます
その様子を動画で紹介していますのでご覧ください




 レモンマートルをお買いになったお客さんからの問い合わせを記載します

「7月にレモンマートルを購入してパンフレットに記載されていた通りに、二回りほど大きな鉢に植え替えてあげ、水やりも欠かさずたっぷりを与えて室内で管理していました
ところが最近になり、新芽や古い葉の先が枯れてきてしまって、どうして良いか解らず困っています」
(その方が送ってくれたレモンマートルの写真添付)
   

多分、水分過多による根腐れを起こしているのに間違いないと思われますが、7月の暑い時期だったので不思議にでした。
この時期、温室で育てているレモンマートルは毎日潅水しないと水分不足で葉が垂れてきます
そこで、事務所に鉢植えのレモンマートルを置き観察してみました。
するとどうでしょう3日目に葉が萎れてきたんです、このことから夏でも室内では思ったほど水を必要としていなかったという事が解りました。



私の作っている植物は、ほとんどがデータの無い植物なので、これが正しいということをお答え出来ないというのが現実です、全て失敗の中から自分なりに得たデータですので、そのことをお断りしておきます。